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OSMOSIS

Year / 2018

Client / 東京大学, 大学院薬学系研究科, 細胞情報学教室

Osmosis は生物・物理などの学問で細胞膜や薄膜の'浸透(性)'を意味する言葉。

 

東京大学の細胞情報学教室という研究室から、同教室の研究論文がアメリカの科学誌 Cell Reportsに掲載されるにあたって、その表紙に載せるグラフィックをデザインしてもらいたいと依頼を受けた。

研究内容は細胞の浸透圧に関するもの。細胞とそれを取り巻く環境の浸透圧の変動は細胞の体積の恒常性に影響を及ぼすもので、細胞はその安定した状態を維持するために、本来的に浸透圧の強度や方向性を認識するシステムを有している。

 

同教室の研究では今回、浸透圧の変動に応じて細胞の体積を(膨張ないしは収縮させることで)双方向に回復するという機能の調整に、二種のタンパク質(PP6及びASK3)の組み合わせが重要な働きをしていることを明らかにした。

​この研究内容と'浸透'という言葉にインスピレーションを得ながら、内なる生命エネルギーによって浸透圧の変動に絶えず応答を続ける細胞(生命)のイメージを作成した。モアレ効果や青さによって生命から連想される揺らぎやその瑞々しさを表現し、また細胞の持つ神秘的なエネルギーを内から発せられる光のようなものとして表すことを意図した。

 

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年間購読のみの取り扱いのため一般購入不可だそうです。掲載誌についてはこちら(英語のみ)をご覧下さい。

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​Concept, Design, Research and Development: 荒木宏介

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